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独立した美容師の年収とは?年収アップのための働き方とポイント

2024年09月27日

独立・開業を目指している美容師の方に向けて、独立した後の年収について解説する記事です。

美容師としての実力を身につけ、固定客も得たときに考えるのが「開業・独立」ではないでしょうか?
しかし独立した美容師がどれくらいの年収を得られるのかも重要な問題です。
「年収が減るのでは?」「どのくらいの年収が得られるのか?」と、不安に思っている方も少なくありません。

そこで今回の記事では、独立した美容師の年収について、働き方別に解説します。
年収アップを目指すための方法についても解説するので、参考にしていただければ、雇用されているときより高年収を目指せるかもしれません。

独立前に知りたい美容師の平均年収

美容師の平均年収は企業規模により変わるものの、統計によると「3,797,400円」です。
企業規模が1,000人以上の場合は4,7324,500円と高くなります。

出典:e-Stat:賃金構造基本統計調査 / 令和5年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種

ご紹介した平均年収は、1年間の月給と賞与、その他の特別支給を含めた金額です。
美容師の平均年収は、おおよそ380万円から470万円くらいだと考えられるでしょう。

関連記事:フリーランス美容師の月給はどれくらい?収入目安をチェック

独立した際の美容師の年収イメージ

それでは美容師が独立した場合の年収イメージとはどのようなものでしょうか?
3つの働き方にてご紹介します。

ケース1:オーナーが自分だけの美容室の場合

まずはオーナーが自分だけであり、1人で運営する美容室の場合は売上の約55%が収入になるとされています。
たとえば毎日50,000円の売上があり、毎月22日営業した場合で単純計算すると726万円です。

1人であればスタッフへの給与の支払いはありません。
しかし店舗を持つとなれば次のような経費がかかるため、売上から45%が差し引かれます

【経費一例】

  • 賃料
  • 水道光熱費
  • 消耗品費
  • その他の経費

経費の支払いがあるとは言え、順調に予約が埋まれば雇用されている美容師よりも高年収となります。

ケース2:スタッフを雇用する場合

美容師として独立して店舗を持ち、さらにスタッフを雇用する場合の年収は売上の約20%です。
前の項目と同じく「毎日50,000円の売上で毎月22日営業した場合」で考えると、264万円と算出されます。

スタッフを雇用するなら、人件費が必要です。
一般的に開業した際の美容室の人件費は35%とされており、オーナーの取り分が20%と少なくなります。
雇用されていたときに比べて、収入が少なくなったと感じられるかもしれません。

ケース3:シェアサロンで独立した場合

シェアサロンを利用して独立する場合の年収は、売上の65~80%が平均的だと言われています。
「毎日50,000円の売上で毎月22日営業した場合」の条件で計算すると、858~1,056万円とかなりの高年収です。

シェアサロンでは利用料金が必要となりますが、毎月の賃料支払はありません。
施術に欠かせない道具がそろっており、フリーランス美容師の中でも取り分の割合が大きい働き方です。
もちろん集客状況や働く日数によって左右されますが、一般的な雇用形態よりも大幅に年収が増える可能性を秘めています。

関連記事:美容師が独立する理由とは?独立のために必要なことも解説

美容師が独立するためにかかる費用

美容師が独立する際に考えるべきことは年収だけではありません。
独立して店舗を持つなら、初期費用が必要となります。
それではどのくらいの費用がかかるのか、6つのカテゴリにわけて見ていきましょう。

費用1:物件取得費用

テナントを借りて店舗を構えるなら、物件を取得するための費用がかかります。
物件取得費用の内訳は次のとおりです。

【物件取得費用の内訳】

  • 敷金:賃料1~2か月分
  • 礼金:賃料1~2か月分
  • 賃料前払い分:賃料1か月分
  • 仲介手数料:賃料1か月分以内

物件を借りる際には敷金や礼金が必要となるはずです。
前家賃や仲介手数料もかかってくるでしょう。
内訳の目安をご紹介しましたが、物件によりかかる費用は異なります。
高いところであれば、賃料1年分くらいの初期費用が必要となることも考えられます。

もし自宅開業であれば不要ではありますが、多くのケースで物件取得費用がかかることを前提としてください。

費用2:内装工事費用

美容室のコンセプトに沿ったデザインにしようとするときにかかるのが、内装工事費用です。
テナント物件を好みの内装にするときや、スケルトン物件の内装を整えるときに必要となります。
特にスケルトン物件の場合は、イチから工事をしなければならないため高額になる傾向です。

内装工事費用は初期費用の半分を占めることもあるほど、高額になる可能性があるものです。
天井や壁、床を整えたり、電気水道設備や空調を整備したりするときにかかる費用です。
内装工事費用を抑えるなら、同業種の居抜き物件を利用することをおすすめします。

費用3:美容機器・備品費用

美容室を開業するのにかかるのが、美容機器や備品購入のための費用です。
たとえばパーマ機器やシャンプーユニット、チェア、ミラーなどが代表的な事例となります。
備品としてはワゴンやドライヤー、什器、パソコン、レジスターなどがあるでしょう。

種類にもよりますが、美容機器は高額になることが多く、チェア1脚で10万円ほどになることもあります。
備品のすべて揃えようとすると初期費用が高くなるため、中古品を探すのもひとつの方法です。

費用4:材料費

もうひとつ美容室経営に欠かせないのが材料費です。
材料費とはパーマ液やカラー薬剤、シャンプー・トリートメントなど、施術に必要となる材料のこと。
施術の品質に関わる部分なので、提供するメニューに合ったものを揃えたいところです。

材料の品質が良いとお客様満足度も高まります
またある程度、豊富な種類を用意しておくことも必要でしょう。
材料費は初期費用でありランニングコストにもなるものなので、売上とのバランスを取って選ぶことも大切かもしれません。

費用5:広告宣伝費

美容師が独立した後の年収にも関わってくるのが、広告宣伝費です。
特に開業したばかりの頃は、それまでに担当していたお客様しか開業を知らない状況も考えられます。
近隣住民に開業を知ってもらうためにも、広告を出すことは欠かせません。

費用は広告の種類によって変わります。
WebサイトやSNSでの宣伝であれば無料でできることもありますが、タウン誌への掲載やチラシ制作にはそれなりの費用が必要です。
開業を知ってもらうにはポスティングも有効な方法ですが、やはりポスティングのための費用がかかります。
ご自身でチラシを作ってポスティングをする方法であれば、時間と手間はかかりますが経費を削減できるでしょう。

費用6:運転資金

独立のためには最初に必要となる費用だけでなく、運転資金も準備しておきたいものです。
運転資金とは経営を行っていく上で、コンスタントに発生する費用のことを指します。
たとえばクレジットカード払いのお客様がいれば、入金されるまでにタイムラグが生じるため、売上入金が遅くなることがあります。
そのような際に、運転資金を準備しておかなければ、資金がなくなってしまうこともあるでしょう。
特に開店してから数か月間は、経営が安定しないことも多いものです。
1年分くらいの運転資金を用意できれば安心感が増します

独立して年収350万円以上を目指すには?

美容師の平均年収は380万円程度とされますが、独立して年収350万円以上を目指すには売上の目安を知っておくことがポイントとなります。
オーナー1人で経営する場合と、スタッフを雇用する場合の2パターンで、必要となる売上目安を把握しておきましょう。

ケース1:自分だけで目指す場合

オーナー1人だけで美容室を運営するなら、1か月の売上を「560,000円以上」にするのが目安です。
560,000円の売上があれば、オーナーの収入が55%として、369万円の年収となります。
ただし取り分を50%と計算すると336万円と、350万円の年収に届かなくなるため、経費は必要最小限に抑えてください。

ケース2:スタッフを雇い目指す場合

スタッフを雇用する場合は、「150万円以上」を1か月の売上の目安としましょう。
150万円の売上があれば、オーナーの取り分を20%として算出しても、360万円の年収となります。
スタッフを雇いながら年収350万円以上を目指すなら、より高い集客力が必要です。

年収アップのために独立前に知っておきたいこと

美容師として独立したとしても、やはり年収はより高く確保したいもの。
独立する前に、年収をアップさせるためのコツを知っておくことも大切です。

知っておきたいこと1:店舗を展開する

年収アップのために考えられるひとつめの方法が、店舗を展開することです。
1店舗目が軌道に乗ったら、2店舗目、3店舗目を出店していきましょう。
展開する店舗数に比例して、オーナーの年収は増えていきます。
店舗だけでなく、ヘアケアブランドを立ち上げて収益を得る方法も考えられるでしょう。

事業を幅広く展開していけば、展開する規模に伴って収入が増えます。
まずは1店舗目の成功が重要とはなりますが、店舗展開は年収アップのための基本的な方法のひとつです。

知っておきたいこと2:経費削減する

収入を増やすには、マイナス分である「経費削減」が欠かせません。
純売上から経費を差し引いた分が、収益となります。
経費が多すぎると売上からの差し引き分が少なくなり、結果として収入も減ってしまうため経費削減の意識は重要です。

特に美容室では無駄な経費が発生しやすいとされています。
賃料の安い物件を見つける、水道光熱費を見直すなどして、経費削減に取り組みましょう。

知っておきたいこと3:利益を出すため仕組化させる

利益を増やすためには、売上と経費の構成比率を決めて「仕組化」することも重要です。

前述のとおり、経費削減は年収アップのためのポイントのひとつとなる一方で、意識していないと、売上に対する経費の割合が増えてしまうこともあります。
そこで役立つのが「経費の構成比率を決めておく仕組み」です。

必要な純利益から算出した経費の構成比率を決めておくと、無駄な経費が発生しにくくなります。
どのくらいのパーセンテージでそれぞれの経費を使うかを、モデルとして仕組化しておいてください。

美容師が独立した際の年収は働き方や意識により変わる

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、美容師が独立した際の年収のイメージがご理解いただけたと思います。

独立した際に雇用のときの年収を上回れるかどうかは、働き方や独立後の意識により変わるものです。
今回解説した内容を参考にしながら、年収アップのための方法を探ってみてください。

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