フリーランス美容師の特徴・働き方やメリット・デメリットを解説

2025年08月22日

2025年08月22日 更新

目次

美容師には、美容室を開業または被雇用者として働くスタイルと、個人事業主として働く方法があります。勤務場所や勤務時間を自由に設定できるスタイルで、フリーランス美容師とも呼ばれています。

フリーランスは、一般的な美容師の働き方よりも自由度が高く、プライベートの時間が確保しやすい働き方です。一方で、集客や経費の精算など経営についての知識も求められます。

この記事では、フリーランス美容師の特徴や開業との違い、実際の働き方を紹介します。フリーランスのメリットやデメリットもみていきましょう。

フリーランス美容師とは

フリーランス美容師は、特定の美容室やサロンに所属せず、スキルや人脈を活かして働く美容師です。

所属先を持たないため、シェアサロンやレンタルスペースを利用して営業し、顧客に対して直接施術を行います。

働く時間や料金を自分で設定できる自由さが魅力ですが、集客や経理など自己管理能力も欠かせません。

フリーランス美容師と開業美容師の違い

開業美容師は、自ら店舗を構えて経営する美容師です。店舗運営やスタッフ・金銭管理なども担うため、フリーランス美容師より責任が大きくなります。

開業美容師は店舗を所有し、独立した経営により安定収入を目指せます。店舗の規模や方針によって求められるスキルや経営力が異なります。

一方、フリーランスは店舗を持たないため、比較的低コストで始められ、柔軟かつ身軽に働けます。

フリーランス美容師の働き方

フリーランス美容師の働き方には、「業務委託」「シェアサロン」「面貸し」の3種類があります。

業務委託

美容室と契約を結び、店舗の一部業務を請け負う方法です。雇用契約ではないため、勤務時間や働き方を柔軟に決められます。報酬は売上に応じた歩合制が一般的です。

契約先のブランド力や設備を利用でき、独立直後でもリスクを抑えて経験を積みやすい働き方といえます。ただし、売上から店舗への手数料が差し引かれるため、金銭管理が重要です。

シェアサロン

美容師が複数人で1つのスペースを共有する形態です。時間または月額で席をレンタルし、施術を行います。

契約先のルールに縛られにくく、顧客管理・料金設定・施術内容を自分で決められます。
店舗を開業する場合はテナントや設備に初期費用がかかりますが、シェアサロンでは店舗準備が不要なため費用を抑えられます。

ただし、集客や顧客管理は自己責任で行う必要があります。

面貸し

美容室の席を借りて施術する方法です。シェアサロンが複数人で店舗を共有するのに対し、面貸しは既存美容室の席を借りる形態です。

契約によっては店舗設備や備品を利用でき、独立しながら既存の店舗で施術できます。
ただし、使用料や契約条件は店舗ごとに異なるため、事前の確認が必須です。

フリーランス美容師のメリット

ここからは、フリーランス美容師のメリットを詳しくみていきましょう。

メリット①働いた分だけ収入がアップする

フリーランス美容師は歩合制や完全出来高制が多く、働いた分が収入に繋がります。固定給ではないため収入が不安定ではありますが、スキルの高さがリピーターの獲得に役立つため、一般的な美容室での勤務よりも収入を得やすい働き方です。

人気が出れば単価アップやリピーターによる施術頻度の増加も期待できるため、安定収入を得ることは不可能ではありません。自身のもつ技術やサービスによってしっかりと収益を上げられる点がメリットといえます。

メリット②自由度が高い

施術内容・料金・勤務場所を自分で決められるため、特定の美容室よりも自由度の高い働き方が魅力です。

得意としているメニューのPR、ターゲット層を明確にしたうえで自身の施術スタイルを確立するなどのブランディングも可能です。

美容室ごとに定められているルールやメニューに縛られすぎないため、ライフスタイルや自分の方向性に沿った働き方が叶います。

メリット③出勤日数や時間を自分で決められる

勤務シフトが決まっている一般の美容師とは異なり、フリーランスになると出勤日や施術時間は自身で設定できます。体調やライフスタイルに合わせた働き方が可能です。

週に数日、あるいはフルで出勤するが早めに切り上げるなど、家庭やその他の事情に合わせて時間なども調整できます。ワークライフバランスが整えられるため、メインの仕事とは別に副業(複業)として美容師を選ぶこともできます。

メリット④独立する際の初期費用を抑えられる

美容室を自分で開業する場合、テナントや店舗の購入・賃貸のほか、内外装工事・備品購入・人件費・広告宣伝費といった初期費用がかかります。一方、フリーランスとしてシェアサロンや面貸し形式で働くぶんには、初期費用を抑えて働くことができます。

シェアサロンや面貸しのように場所と設備が整った状態で営業を開始できれば、経済的リスクを最小限に抑えたスモールスタートが叶います。実店舗の経営では初期投資に加えて維持費(ランニングコスト)もかかるため、投資に費用をかけすぎず、自分のブランドを築けることがメリットです。

メリット⑤ノルマを気にする必要がない

美容室に雇われる場合、売上のノルマや物販の目標が設定され、それらに追われるプレッシャーがあります。しかし、フリーランス美容師にそのようなノルマはありません。

自身と顧客との一対一で施術が行えるうえ、必要に応じてその他の施術や物販を勧めるといったかたちのため、無理のある営業を強いることがない点がメリットです。

メリット⑥顧客としっかり向き合える

ノルマや美容室ごとの接客方針に縛られず、予約の間隔や施術時間なども調整できるため、顧客の一人ひとりと丁寧に向き合えます。

オーナーに急かされず、カウンセリングや施術を自分のペースで進められます。顧客ごとに異なる状況や悩みを聞いて提案・施術できるため、時間に融通をつけながら顧客を大事に扱うことができます。

ゆとりのある施術は、自分を指名してくれるリピーターとの関係構築にも寄与します。信頼関係をつくり、満足度の高いサービスが提供できることが魅力です。

フリーランス美容師のデメリット

フリーランス美容師のデメリットは、収入が不安定になりやすく責任が発生する点にあります。さらに詳しくデメリットをみていきましょう。

デメリット①正社員と違って収入が安定しない

フリーランス美容師は歩合制や予約制による働き方が多く、収入が常に一定というわけではありません。

収入には担当した顧客の数や単価が関係し、繁忙期・閑散期の影響を受けます。同じ1日の中でも顧客が少ない時間帯には売上が期待しづらい可能性もあります。特に、独立したばかりの時期は思うように売上が上がらないこともあります。

正社員のように固定給はなく、ボーナスや福利厚生も受けられないため、収入の変動に負けない資金管理が求められます。

デメリット②雑務も行う必要がある

フリーランス美容師は、施術だけではなく雑務も自身でこなす必要があります。具体的には、金銭管理(会計や確定申告など)・顧客情報管理(予約・施術の記録など)・備品の発注・在庫管理・集客などです。

施術には慣れていても、これらの雑務をスムーズにこなすまでには時間がかかります。はじめのうちは施術に専念しづらく感じたり、雑務に大幅な時間をとられたりする可能性もあるでしょう。

デメリット③すべての責任を負う必要がある

フリーランス美容師は個人事業主のため、業務と業務まわりのすべてに責任を負います。顧客対応・トラブルやクレームへの対応・予約の調整について、すべて自身で担当しなければなりません。

経営者としての視点と責任感が求められるため、慎重な判断や丁寧な自己管理が重要です。

デメリット④スキルアップにつながる機会が少ない

会社員として美容室に勤務する場合、研修やOJTなどが受けられるほか、外部のセミナーや勉強会に出るチャンスも少なくありません。しかし、フリーランスになるとそうしたレクチャーやトレーニングの機会は大幅に少なくなります。

フリーのままスキルアップを目指すには、自発的にイベントやセミナーに参加しながら、他のフリーランス美容師とも交流をもち、勉強会を開催するような行動力が不可欠です。

フリーランス美容師に向いている人の特徴

ここからは、フリーランス美容師に向いている人の特徴をみていきましょう。

すでに固定の顧客がいらっしゃる方

固定の顧客がいる方は、フリーランスになってからも安定的に収入を得られる可能性があります。

フリーランス美容師の多くは集客の段階から自分自身で行わなければなりませんが、信頼関係が構築されている顧客がいる場合は、そこからの口コミ効果も期待できます。

お金やスケジュールなどの管理がきちんとできる方

フリーランスになると、経費や税金の管理・支払い、日常的な予約の確認や管理は、すべて自分自身が担当しなければなりません。

収入や予約状況は流動的に変化するため、帳簿やスケジュールを正確に記録・管理する力が必要になります。管理能力が高い方ほど、フリーランスに適性があるといえるでしょう。

向上心がある方

フリーランスは会社や雇用先からのバックアップを受けにくいため、自ら進んで技術や知識を身につけなくてはなりません。

顧客からの信頼を得るためには、流行のスタイルや新しい施術・サービスをチェックし、顧客に良い提案や施術を行おうという向上心が必要です。

美容師としてのスキルが高い方

美容室の支援に頼れないフリーランスにとって、スキルは収入や活動に直結するものです。

カットやカラー、パーマの基本的なスキルはもちろんのこと、他のフリーランス美容師と差別化を図るための知識や提案が行えるかどうかも重要な要素になるでしょう。

リピーターを獲得するためには、施術の満足度を高めなくてはなりません。カットやアレンジなど、年齢・シチュエーション・季節などに合わせたニーズを把握するために、アンテナの感度を高くできる方ほど、良い評判を獲得できる可能性があります

積極性がある方

フリーランスになると、すべての事柄を自分で決定しながら進めていきます。受け身の姿勢ではなく、積極性をもって情報発信や顧客への働きかけを行うことが大切です。

新規の顧客に向けたアプローチ方法を考え、SNSやブログなどを使った発信、その他の方法で自分自身を売り込んでいく積極的な姿勢があれば、フリーランスとしての将来性が期待できるでしょう。

自身での営業や集客が苦ではない方

美容室に雇用されていれば、店舗の集客方法に頼ることができますが、フリーランスは顧客獲得のための営業活動やPRを自身で行います。

SNSやブログ、顧客との電話や対面でのやり取りをすべて顧客獲得の機会として捉え、キャンペーンやオリジナルのサービスなども考慮しながら、選んでもらうための努力を継続します。自発的な営業・集客が苦にならなければ発信を継続でき、顧客の獲得も期待できます。

フリーランス美容師として働く際の注意点

フリーランス美容師として働く際の注意点は次のとおりです。

確定申告を行う

フリーランス美容師は美容室などに雇用されないため、所得税の納税を自分で行う必要があります。

企業や団体に勤務していれば、年末調整は自動的に行われます。税金の計算・納付も自動的に行われますが、フリーランスにはそのような仕組みがありません。

毎年2〜3月の確定申告期間までに年間の収支・経費を計算し、税務署に適切な方法で申告を行う必要があります。申告のためには帳簿を継続的につけておき、経費にかかわる領収書なども保存しなければなりません。

国民健康保険への切り替えを行う

フリーランスは、会社などの健康保険から脱退して居住地の市区町村が運営する国民健康保険に加入します。

たとえば、美容室に勤務していた美容師が独立する場合、退職から14日以内に手続きを行います。切り替えを忘れないように準備しておきましょう。

収入と支出のバランスを確認する

フリーランスとして独立すると、固定給ではなくなるケースが多いため、月の収支が変動しやすくなります。安定的な収入が得られるまでに試行錯誤が必要になりますが、その間も収入と支出のバランスをみながら、慎重に管理しなければなりません。

家計管理と事業にかかわる経費・支出をチェックし、閑散期や緊急的な出費に備えて、貯蓄や予備の資金なども準備しておきましょう。

フリーランス美容師として活躍するために押さえておきたいポイント

フリーランス美容師として活躍するためには、セルフブランディングと自己管理が重要です。

「この美容師にカットしてもらいたい」「悩みを相談して、提案を受けてみたい」といった興味をひくためにも、他の美容師との差別化が必要になります。

トレンドを押さえたヘアスタイルや技術を確立するだけではなく、どのような点で差別化が図れるかも考えながら、自分にしかない技術やスタイルを磨くことが大切です。

フリーランス美容師の集客方法

フリーランス美容師の集客方法には、SNS・ブログ・ホームページ・予約アプリ・予約サイト・チラシ配布・口コミなどがあります。

どのような方法でも集客につなげられますが、自身が得意とする施術やサービスを効果的に打ち出せるプラットフォームを選ぶことが、潜在顧客への訴求に効果的です。

フリーランス美容師の働き方をチェック

今回は、フリーランス美容師の特徴やメリット・デメリット、向いている方の特徴や独立時の注意点について紹介しました。

美容師としての技術力が問われるだけではなく、独立後はオリジナリティや他の美容師との差別化も重要です。

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