美容室経営が厳しいと言われる4つの理由と軌道に乗せるための対策法

2025年01月09日

2025年02月04日 更新

独立・開業を目指している美容師の方に向けて、美容室経営が厳しいと言われる理由について解説します。

現在美容室経営をしている方でも、「経営が厳しい…」と感じられる瞬間はあるものです。これから開業を検討する方の中にも、どのように経営を進めていくべきか、本当に儲かるのか、と決断に迷う方もいるのではないでしょうか。

そこで今回の記事では、美容室経営が厳しいと言われる4つの理由と、行うべき対策法について解説します。この記事を参考に、美容室を軌道に乗せ、順調に経営を進めるためのポイントを理解いただけると考えられます。

美容室経営が厳しいと言われる理由

「美容室経営が厳しい」と言われるには、いくつかの理由があります。開業してから順調に経営を進めていくには、なぜ美容室経営が厳しいと言われるのかを知っておくべきでしょう。

そこでなぜ厳しいと言われるのか、代表的な4つの理由について解説します。        

理由1:運営コストが高い

まずは運営コストが高いことが理由としてあげられます。美容室では物件を借りるコストだけでなく、次のようなさまざまなコストがかかり高額になる傾向があります。

【運営にかかるコスト】

  • 物件の賃料
  • 設備の維持費
  • 消耗品費
  • 従業員に支払う給与
  • 広告宣伝費
  • 水道光熱費

美容室を運営するには、設備の維持費や消耗品費、従業員に支払う給与、広告宣伝費などが必要となります。電気やお湯、水も頻繁に使う業種であるため、さらにコストがかさむでしょう。

そのため利益をあげるには、運営にかかるコストを経費として差し引いても、十分な金額が残るようにしなければなりません。

運営にかかるコストが高いため、売上に対して利益が低くなりがちなことがひとつめの理由です。

理由2:競争率が高い

競争率の高さも美容室経営が厳しいとされる理由とされています。美容室やエステサロンなどの美容業界は、競争率が激しいと言われている事実があります。

実際に美容室の店舗数は年々増えていると報告されており、2021年度には26万件を超えました。

出典:J-Net21:美容院(2023年版)

現状でも飽和状態と言える美容室ですが、年々増加の一途をたどっている現状を考えると、今後はさらに厳しくなるかもしれません。

店舗数が多ければ競争は激化し、美容室経営が厳しいものになっていくのも当然でしょう。

理由3:人材確保と維持が難しい

経営が厳しくなる原因として、人材の確保と維持が難しいこともあげられます。

前項のとおり、競争率が激しいのが美容業界です。そのためスタッフは「美容室を選べる状況」にあると言えるでしょう。

すると待遇や給与の良い美容室の方に、優秀なスタッフが集まってしまう傾向が現れてきます。引き抜きがある可能性も考えられますし、自らでの転職もしやすいかもしれません。

スタッフの定着率が低いと、担当者とともにお客様が移動してしまうこともあり得ます。そして自然と経営にも影響が生じるものです。

理由4:季節や経済の影響を受けやすい

最後に、季節や経済の影響を受けやすいことも、美容室経営が難しいとされる一因です。

たとえば夏の終わりごろには、「髪が傷んだから」と来店するお客様が多くなるかもしれません。成人式や七五三の時期も繁忙期でしょう。

しかし冬の間は「暖かいから」との理由で、髪を切る顧客が減少する可能性があります。そして生活に必要なものではないため、経済状況が悪化したとしたら、美容室への来店を控える方も多くなるでしょう。

以上のように美容業界は、季節や経済の影響を受けやすい業界です。そのため利益が安定しにくく、経営が厳しいと感じられることもあるかもしれません。

倒産・失敗する美容院の特徴

厳しいとされる美容室経営ですが、やはり開業したからには成功したいと思われるはずです。そこで倒産・失敗する美容院の特徴について確認しておきましょう。

特徴1:開業時の準備不足

倒産・失敗する美容室は、開業時の準備を十分に行っていなかった傾向があります。

たとえば次のような準備が不足していたケースです。

【準備不足の例】

  • 資金計画がうまく立てられていなかった
  • 立地選びに失敗していた
  • 市場調査が不足していた
  • 経営計画書の内容にミスがあった

経営計画書に基づく資金計画は、どのような店舗にとっても重要なものです。資金繰りがうまくいかなければ、当然のように経営は失敗してしまうでしょう。

しかし立地選びに失敗したことや市場調査不足も失敗の原因となります。

強力な競合がいる立地であった、アクセスの良くない立地であった、など立地だけの問題で集客に苦労することも珍しくありません。

開業時の準備が不足していた美容室は、最終的に倒産するリスクが高いと考えられます。

関連記事:美容室は資金ゼロでも開業できる?開業費用の目安と資金調達方法

特徴2:経営の知識不足

経営者が経営の知識を持っていないことも、失敗しやすい美容室の特徴でしょう。

独立・開業を目指す方は、美容室で経験を積んできた美容師であることが多いものです。

美容師としての知識や技量は備えているものの、経営の知識が不足している方は少なくありません。

経営者として店舗を運営していくには、経営の知識が必要不可欠です。

収支管理やマーケティングの知識、人材管理の術を身に着けなければ、失敗のリスクが高まってしまいます。

特徴3:充分なスタッフがいない

失敗・倒産する美容室には、充分なスタッフがいない傾向があります。

最初に解説した「美容室経営が厳しいとされる理由」でも、スタッフの雇用について解説しました。スタッフがすぐに辞めてしまったり、充分なスタッフが集められなかったりする場合、経営に影響を与えることがあります。

経営者1人で運営していく美容室なら別でしょう。しかしスタッフを雇用する規模であれば、スタッフが働いてくれてこその美容室です。

充分なスタッフがいなければ売上も上がりにくく、経営が傾く可能性が高くなります。

特徴4:集客が上手くいっていない

経営がうまくいかない大きな理由のひとつが、集客が上手くいっていないことです。

集客率は来店数に比例するため、集客が上手くいかなければお客様は来てくれません。売上が上がらず、倒産・失敗に追い込まれるでしょう。

美容室経営が厳しくなる前に行うべき対策やポイント

経営が厳しいとされている美容室ですが、順調に経営を行っていくための対策を行えば問題も軽減されるはずです。

そこで美容室経営が厳しい状況になる前に、ぜひ行っておきたい対策やポイントについて解説します。

対策・ポイント1:儲かる仕組みを構築する

美容室経営を順調に進めるには、「儲かる仕組み」を構築しなければなりません。

「お客様に来てもらうための仕組み」「再来店してもらうための仕組み」の構築です。

構築できれば、決められた仕組みに基づいて経営を進めることが可能になります。

仕組みを構築するにはチラシや広告を配布したり、SNS広告をしたりすることが効率的。

集客戦略・リピーター獲得戦略を駆使して、利益を生み出す仕組みを構築しましょう。

対策・ポイント2:マーケティング戦略を行う

マーケティング戦略を実施することも重要な対策のひとつです。お客様に来てもらうには、マーケティング戦略を組み立てて実施しなければなりません。

店舗の認知度を高めること、来客数を増やすこと、口コミを活用することの3つが効果的です。

そのためには美容ポータルサイトやホームページ、SNSなど、ネットを活用した集客方法をおすすめします。

またチラシやリスティング広告を活用したり、「お友だち紹介キャンペーン」を行ったりするのもひとつの方法でしょう。

マーケティング戦略にて集客を行えれば、売上を自然に向上させることが可能になります。

対策・ポイント3:物販に注力する

厳しいとされる美容室経営をより円滑にするなら、美容施術だけでなく物販にも注力してください。

物販は美容室にとって大きな収益源となります。シャンプーやトリートメント、ヘアパック、ヘアオイル、スキンケアアイテムは、お客様が自宅で効果を実感できるものです。

効果を実感すれば、リピーターとなる可能性が高まります。物販商品は売上となりますが、さらにリピーターを獲得するための手段でもあります。

施術だけでなく、物販商品にも力を入れると美容室経営が上手くいくようになるはずです。

対策・ポイント4:客単価を上げる

続いての対策方法は、客単価を上げることです。

ただしひとつのメニュー価格を上げたとすると、競合に負けてしまう恐れもあります。これまでのお客様がほかの美容室に移ってしまう可能性も考えられるでしょう。

客単価を上げるための方法として考えられるのは、スタイリストごとの指名料を変える方法などがあります。

またメニューをセットにして、複数の施術を受けるとお得になるシステムを構築するのも効果的かもしれません。メニュー価格を直接上げる場合には、付加価値をつける必要があります。

客単価を上げれば、今まで通りの来店数でも利益を高めていけるようになります。

対策・ポイント5:固定費を見直す

売上以外の対策法としては、固定費を見直すことが重要となります。

固定費とは次のようなコストのことです。

【固定費とは】

  • 物件を借りるためのコスト
  • 水道光熱費
  • 消耗品費
  • 人件費

毎月必ずかかる経費のことを固定費と呼びます。固定費は毎月必ず支払わなければならないため、少しずつでも減らせると、長期的に見た際に大きなコストダウンとなるものです。

物件を変えるのは難しいかもしれません。しかし消耗品費や人件費は見直しができるポイントです。

水道光熱費に関しても、節約を徹底することでコストダウンとなるでしょう。固定費を見直すと、売上に対する利益率が高まります。

美容室経営が厳しい状況にならないためにも、固定費は意識的に、常に確認しておきたいものです。

美容室経営でおすすめの集客方法

美容室経営を順調に進めるには、集客が重要となります。しかし美容室経営ではどのような集客を行えば良いのかと悩む方もいると考えられます。

そこで美容室におすすめの集客方法を5つご紹介します。これから美容室開業を検討されているなら、次の方法を活用して集客を行い、経営を軌道に乗せることを目指しましょう。

集客方法1:SNS

美容室での集客方法として一般化しつつあるのが、SNSを活用した集客です。

特にInstagramは写真に特化しているため、美容室の集客との相性は非常に優れています。お店の様子や実際のカット事例を掲載し、ハッシュタグをつけて投稿すれば、SNSユーザーを効果的に集客することができます。

ほかにも、YouTubeやTikTokを利用して集客を行っている美容室も見受けられます。

Instagramよりも動画投稿に特化したSNSであるため、より精細に情報を伝えられることが強みです。美容室で集客を行うなら、SNSはぜひ取り入れていきましょう。

集客方法2:チラシ・広告

チラシや広告も美容室におすすめの集客方法です。

昨今ではネットでの集客が可能となったため、チラシや広告を作成する美容室が減っています。そのため紙媒体での集客を行うと、反対に注目を集めやすいメリットがあるためです。

確かにコストはかかりますが、それほど高額ではありません。ポスティングをすると、受け取った方はすぐに目を通せます。

自ら美容室の情報を探していない方にもアプローチできる点が、チラシや広告の特長です。

開業する際に広く情報を届けたいと考えるなら、チラシや広告の配布が効果的でしょう。

集客方法3:カットモデルやモニター制度

カットモデルやモニター制度を設けることも集客方法のひとつです。

安価または無料で施術を提供し、体験談をフィードバックとして集めることに意義があります。

利用者の生の声を収集できるうえに、体験者が口コミを投稿することによりほかのユーザーとの体験共有が可能なカットモデルやモニター制度は、低コストで宣伝を担う人材を獲得する手法と捉えることができます。

集客方法4:ホームページやブログの作成

美容室で集客を行うなら、ホームページやブログの作成も欠かせません。SNSが台頭している現在、ホームページを持たない美容室も見られます。

しかしホームページやブログなら、自店舗の独自情報を発信したり、発信する情報を充実させることが可能です。美容室をネット上で探す方は少なくありません。

認知度を高めるためには、ホームページやブログの作成が効果的です。

集客方法5:美容ポータルサイトへの登録

美容室での集客方法として最後にご紹介するのは、美容ポータルサイトへの登録です。たとえば「HOT PEPPER Beauty」「楽天ビューティー」などのサイトがあげられます。

美容ポータルサイトは、美容関連の情報を探している方が利用する媒体です。出稿費用はかかるものの、美容への関心が高いお客様を集客しやすいことがメリットとなります。

美容室経営は厳しいため対策は必須

いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、美容室経営が厳しいとされる理由がご理解いただけたと思います。

美容室は数が多く、運営コストが高いこと、人材確保と維持が難しいことから経営が難しいとされる業界です。しかし充分な対策を練っておけば、経営を軌道に乗せられるでしょう。

「hako」では資金0円での美容室開業をサポートしています。順調に経営を進められるように、元美容師のメンバーが毎月の数値管理を行い、もしもの際には完全店舗買取にも対応します。

これから美容室を開業して軌道に乗せたいと考えられているなら、ぜひお気軽にhakoまでお問い合わせください。

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