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シェアサロンの開業資金は?利用する手順や成功のためのコツについて

2024年09月27日

独立・開業を考えている美容師の方に向けて、シェアサロンの開業資金や基礎知識について解説する記事です。

シェアサロンは開業資金がないものの独立したいと考えている方にとって、最も良い選択肢と思えるでしょう。
しかし開業をして成功するには、いくつかのコツがあります。
スムーズな開業のためには、手順を知っておくことも大切です。

そこで今回の記事では、シェアサロンの開業資金・手順・成功のためのコツについて解説します。
参考にしていただければ、開業のための基本的な知識を身に着けていただけるはずです。

シェアサロンを利用する際に必要な開業資金

シェアサロンを利用するときに必要な開業資金は、ほとんど不要です。
サロン内にはチェアやミラー、シャンプー台などの基本的な設備が整っており、薬剤が借りられるサロンも少なくありません。

ただしお客様にお出しするドリンクを提供するためのセットや、靴箱、スリッパなどはご自身で用意しなければなりません。
タオル類も用意しておくと安心です。

これらを考慮するとシェアサロンを利用する際の開業資金は、10,000円以内で収まることも多いでしょう。
実際に店舗を持つのに比べれば、開業資金をかなり抑えて開業できると考えられます。

関連記事:シェアサロンで開業するなら絶対に知っておきたい基礎知識

シェアサロンを利用して開業する際の手順

それではこれからシェアサロンで開業したいと考えている方に向けて、開業の際の手順について解説していきます。
ビジネスの成功のためにも、あらかじめ開業の手順を知っておきましょう。

ステップ①ビジネスプランを作成する

まずはビジネスプランを作成しましょう。
ターゲットを設定し、ターゲットから受け入れられやすそうなメニューを考えます。
価格帯もターゲットによって変わるはずです。

メニューや価格を決めたら、毎月の収益の計算もしておくと後がスムーズになります。
どのメニューをどのくらい提供して、どのくらいの経費をかけ、どのくらいが利益として残るのか、根拠立てて計算してください。
そしてビジネスプランの結果を、事業計画書にまとめておきましょう。

事業計画書は融資を受ける際にも必要となりますし、経営の指針ともなるものです。
今後、融資を受ける機会があるかもしれませんし、事業計画書を作成しておくことをおすすめします。

ステップ②シェアサロンを選定する

ビジネスモデルが決まったら、シェアサロンの選定を行いましょう。
シェアサロンを選ぶときのポイントは次の3つです。

【選び方のポイント】

  • 設備の使い勝手が良いこと
  • 利用料金が適切であること
  • 立地がターゲットにあっていること

お客様にサービスを提供するには、設備が充実していて、使い勝手が良いことが重要です。
ご満足いただけるサービスを提供できるか、実際に見学して、ご自身にとってあうところをみつけてください。

しかし設備が充実していても、利用料金が高額であれば利益は少なくなっています。
利用料金が適切であり、安定した経営を行えるかどうかも確認したいところです。
経営の将来性に関しては、前のステップで作成した事業計画書が役立つでしょう。

さらに立地がターゲットにあっていることも重要です。
事業計画書どおりの経営を行えるかどうかは、立地によっても左右されます。
ターゲットが多く集まり、アクセスしやすい立地にあるシェアサロンであれば集客が見込めるはずです。
ご紹介した3つのポイントを意識しながら、理想に近いシェアサロンを選びましょう。

ステップ③必要な備品を準備する

続いては必要な備品を準備するステップです。
シェアサロンにはほとんどの設備が整っていますが、ドリンクを提供するためのグラスやポット、スリッパ、タオルなど細かな備品はご自身で用意しなければなりません。

事前にシェアサロンを確認して、何が足りないのか見ておきましょう。
開業してから「◯◯が足りない!」とならないよう、シミュレーションをしながら必要なものを準備すると漏れが少なくなります。

ステップ④開業届を提出する

開業前に「開業届」を提出しておくと、開業してから余裕が生まれます。
開業届はシェアサロンを管轄する税務署に提出する書類で、開業後1か月以内に提出することとされています。
スケジュールに余裕を持って提出しておくと、ビジネスが始まった際の余分な心配がなくなるので早めに準備しましょう。

また、開業届とともに「青色申告承認申請書」も提出しておけば、確定申告で青色申告ができるようになります。
青色申告をすると所得税控除額が大きくなるため、ぜひ提出しておきたいものです。

ステップ⑤集客する

開業前の最後のステップは集客です。
お客様が来店しなければ売上はゼロですから、最も重要なステップとも言えるでしょう。
SNSやブログで情報を発信したり、タウン誌に掲載してもらったり、チラシをポスティングしたりしてオープンをアピールしてください。

特にシェアサロンは、店舗として人気されにくいため集客は十分に行うことが大切です。
しかし広告の出稿やチラシの作成にはコストがかかります。
シェアサロン開業資金をできるだけ削減したいなら、SNSやブログでの集客がおすすめ
開業前に徹底した集客を行いましょう。

シェアサロンを利用して開業する際のコツ

シェアサロンを利用してやみくもに開業しても、経営がうまくいかなければ長く続けられません。
成功するためには 5つのコツがあります。
開業前に、成功するためのカギを知っておくと経営がスムーズになるはずです。

コツ①適切な場所を選定する

まずひとつめのコツは、適切な場所にあるサロンを選定することです。
意識するべきなのは、サロンのコンセプトにあっていることと、アクセスが良いこと、そしてターゲットが利用しやすい立地であることの3つです。

地域情報を見ると、住民の年齢層の偏りなどを弾き出せます。
ターゲットとして考えている客層と、住民の年齢層があっていれば集客しやすくなるかもしれません。
たとえば30~40代のファミリー層をターゲットとするなら、子育て世帯が多いエリアの住宅街が適しているでしょう。
会社員の女性に焦点を絞るなら、駅チカであったり、商業施設が多く集まるエリアのほうが利用しやすくなることもあります。

もちろんアクセスしやすい場所であることも大切です。
地域の特徴にもよりますが、車移動が前提であるなら、広めの駐車場がある物件、地下鉄・電車移動が多いエリアなら駅チカの物件がおすすめ。
住宅街であれば、徒歩で気軽に行ける範囲内にあるサロンのほうが好まれるかもしれません。

サロンのコンセプトもターゲット層によって変わるはずです。
同じようなコンセプトのサロンが近隣にあれば、ターゲットがすでに競合の固定客となっており、集客が難しくなることも考えられます。
できるだけ似た傾向のサロンがないほうが好ましいでしょう。
ご紹介したポイントを意識しながらシェアサロンを選定すれば、開業資金をかけずに繁盛サロンになれる可能性も見えてきます。

コツ②施設の充実度を確認する

目ぼしいシェアサロンが見つかったなら、次に施設の充実度を確認してみてください。
サービスを提供するのに、必要な設備や備品は揃っているでしょうか?
もし揃っていなければご自身で用意しなければならず、シェアサロンの開業資金が多く必要となります。

利用料金ばかりを重視してしまうと、安いものの施設が充実していないサロンと契約してしまうことも考えられます。
施設の充実度を確認して、利用料金に見合っているか、サービスの提供に支障がないかを確認してから契約しましょう。

コツ③マーケティング戦略を練る

開業後の経営を安定させるには、マーケティング戦略を練ることも重要です。
マーケティング戦略とは、言い換えれば集客のこと。
料金設定やメニューを考えたら、どのような媒体と方法で集客をしていくのか考え、実践していかなければなりません。

マーケティング戦略を練る際には、次のような手順で行います。

【マーケティング戦略の手順】

  1. ターゲットやペルソナを設定する
  2. キーワード分析からエリア内で求められている施術を見つける
  3. オリジナリティを打ち出す

シェアサロンの選定段階で、すでに提供したいサービスやターゲットにあったエリアは絞っているはずです。
設定したターゲットやペルソナが求めているメニューを提供すれば、集客はしやすくなるはずです。
キーワード分析を行い、より多くの人が求めているであろうメニューを設定することは非常に効果的な戦略。

そしてオリジナリティを打ち出すことも重要なポイントです。
周辺には競合となるサロンがあるはずですが、競合サロンとご自身が開業するシェアサロンとの違いはどのようなところでしょうか?
価格が安いこと、天然成分のカラー剤を使っていること、スパメニューが充実していることなどさまざまに考えられます。

ご自身が経営するサロンでしか出せない「味」を打ち出して、独自性に刺さるユーザーを見つけ出するとファン化しやすくなるはずです。

マーケティング戦略を練るには、それぞれの手法ごとの分析も役に立ちます。
分析方法は豊富にさまざまですが、適した手法を選んで分析をし、戦略を練ることが集客を成功させるためのカギです。

コツ④癒やしの空間を作り上げる

シェアサロンのコンセプトによっては、癒やしの空間を作り上げることも成功のコツのひとつとなります。
サロンを訪れるお客様の多くが、「癒やし」を求めています。
癒やしの空間とは、サービスの品質が高いこととも言えるでしょう。

もちろん照明や香り、視覚などでも癒やしの空間は作り上げられます。
しかしシェアサロンでは、サロン内に香りが染み付いてしまうため、お香やアロマなどが禁止されていることも珍しくありません。
また内装を変更できないことも多く、照明も備え付けのものを使わなければならない可能性が高くなります。

するとやはり、シェアサロンで癒やしの空間を作り上げるには、提供されるサービスで実現するのがいちばんと言えます。
お客様が「また来たい」と思えるようなサロンにするには、接客や施術の品質を高めることがポイントです。音楽で雰囲気づくりをするのも良いかもしれません
サロンにいる時間が「特別な時間」となるように、会話や接客方法、施術を工夫してみてください。

コツ⑤リピーターを増やす

店舗を保有していないシェアサロンは、リピーターによって支えられる部分が大きいと言えます。
サロンを見かけた新規顧客が、ふらりと入ってくることが少ないためです。
しかしリピーターやファンが増えれば、口コミによって新規顧客を獲得できるかもしれません。

またリピーターが増えると、不要なサービスと必要なサービスを見極めやすくなります。
リピートしてくれているお客様が何を求めているのかを分析すると、ご自身のサービスの強みが見えてくるはずです。
強みを強化していけば、よりニッチなサービスを求めるリピーターを獲得できる可能性も高まります。

リピーターを増やすことは、経営の安定だけでなく、今後のサロンのコンセプトにも影響することです。
より多くのリピーターを獲得できるよう、充実したサービスと接客、価格設定を考えてください。

シェアサロンを利用して開業するのに向いている方

美容師の独立にはさまざまな形があります。
最後に、その中でも特に、シェアサロンを利用した開業に向いている方の特徴についてご紹介します。

【向いている人】

  • サロンの雰囲気にこだわらない人
  • シェアサロン経営で開業資金を確保したい人
  • 自己資金が少ない人
  • 顧客をたくさん確保している人
  • 集客や営業に対して抵抗がない人
  • 事務作業や顧客管理、経営などすべてをご自身でできる人

シェアサロンは開業資金を抑えられますが、自由度が低く、1人でやらなければならない雑務が増える働き方です。
内装や外装に特にこだわりがなく、1人で営業や事務作業、顧客管理などすべてを行える人に向いています。
また後にご自身のサロンを持つための資金を確保するのに、一時的にシェアサロンを利用したい人にも良いでしょう。

関連記事:シェアサロンのデメリットメリットと開業前に知っておきたい基礎知識

開業資金を抑えて独立するならシェアサロンがおすすめ

いかがでしたでしょうか?
この記事を読んでいただくことで、シェアサロンの開業資金や利用するための基礎知識がご理解いただけたと思います。

シェアサロンは開業資金を抑えながら独立できる方法であるため、手軽に利用できるでしょう。
しかし向いていないタイプの人がいることも事実です。
独立・開業を考えるなら、ご自身にあった経営スタイルを見つけることが大切。
今回の記事を参考にしながら、シェアサロンがあっているかどうかを見極めてください。

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