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美容室の開業が失敗する原因とその対策方法を紹介

2024年09月27日

この記事では、美容室の開業が失敗する原因とその対策方法についてご紹介します。

美容室の開業が失敗する原因は、資金計画や物件選びの失敗、人材確保やリピーターの獲得ができないなどさまざまです。これらの原因を克服するために、資金調達やコンセプトの明確化、採用体制の整備などが必要なのです。

また、周囲の美容室と差別化するためにフェイシャルエステやヘッドスパ、ネイルなど新メニューを導入するときの注意点も解説しますので、ぜひ参考にしてください。

美容室の独立開業に失敗する原因

美容室の独立開業は、成功する場合もあれば失敗するパターンもあります。失敗する原因としては多いケースは、主に以下5つです。

  • 資金計画に無理があった
  • 物件選びに失敗した
  • 人材が確保できなかった
  • リピーターが確保できなかった
  • 経営戦略が甘かった

美容室の開業に失敗しないためにも、一つずつ原因をチェックしていきましょう。

資金計画に無理があった

美容室の独立開業で失敗する大きな原因の一つは、資金計画に無理があることです。多くの美容師は、自分の理想の美容室を実現するために、内装や設備に多額の資金を投じがち。良い内装や設備は顧客にとって魅力的ですが、過剰に投資しすぎると経営資金が不足してしまうでしょう。

結果として、開業初期に資金が底をつき、利益が出る前に経営が立ち行かなくなるケースが多いのです。実際、美容業界では開業から1年以内に6割、3年以内に9割が廃業していると言われています。

そのため、少なくとも1年間の赤字を見越した資金を事前に確保し、無理のない計画を立てることが重要でしょう。

関連記事:美容室は資金ゼロでも開業できる?開業費用の目安と資金調達方法

物件選びに失敗した

物件選びは、美容室の成功を左右する重要な要素です。魅力的な外観や新築の物件に惹かれて選ぶ場合もありますが、それが本当に美容室に適しているかどうかを見極めなければ失敗します。

例えば、雑居ビルの高層階や共用部が暗く汚れている物件は避けるべきです。また、看板の設置が難しい場所や入口がわかりにくい物件も、顧客の目に留まりにくいため避けたほうが良いでしょう。

立地条件が良い物件でも、家賃が高すぎると経営に負担がかかるため、ターゲット顧客に合った物件を慎重に選ぶ必要があります。最適な物件を見つけるためには、事前にターゲット顧客層を明確にし、それに合った物件を選定すべきでしょう。

人材が確保できなかった

美容室の経営には優秀なスタッフの確保が欠かせません。独立開業後、適切な人材が確保できなかったり、トップスタイリストに過度に依存したりすると、経営が不安定になります。

例えば、トップスタイリストが退職、独立したりすると、そのスタイリストに付いていた常連客が離れてしまい、売上が大きく減少するリスクが考えられます。スタッフ全員が高いスキルをもち、均等に顧客を担当できるような体制を整えるのがベスト。

さらに、採用条件や研修制度を充実させることで、長期的に優秀な人材を確保し、スタッフが働きやすい環境を作ることが求められます。

リピーターが確保できなかった

美容室の開業において、リピーターを確保できないのは経営の安定を妨げる大きな要因です。新規顧客の獲得はもちろん重要ですが、長期的な経営には既存顧客のリピート率を高める戦略が不可欠でしょう。

リピーターが定着しない原因としては、サービスの質が一貫していない、顧客のニーズに応じた柔軟な対応ができていない、または顧客に対するアフターケアが不足しているかもしれません。

さらに、顧客のデータを適切に管理し、次回来店時に前回の施術内容や顧客の好みを把握するのもリピーター獲得には重要です。リピーターを増やすためには、個々の顧客に対する丁寧な対応と、持続的な関係構築が求められるのです。

経営戦略が甘かった

美容室の独立開業に失敗する大きな要因は、経営戦略の甘さです。高い美容技術をもっていても、経営全般のスキルが不足していると成功は難しいです。

人材採用や育成、メニュー開発、広告戦略など、さまざまな経営スキルが求められます。例えば、魅力的な雇用条件や労働環境を提供できなければ、優秀な美容師を採用し、育てることができません。また、消費者のニーズやトレンドに敏感に対応し、魅力的なメニューを提供できなければ、競合店に対して優位性を保てないでしょう。

加えて、適切な広告戦略を立てていない場合、ターゲット層に対して効果的にアプローチできず、集客が困難になります。また、経営者としての資金管理や税務処理などの知識も欠かせません。経営全般のスキルを磨くために、経営セミナーに参加したり、経営に関する書籍を読むなどして、継続的に学び続ける姿勢が大切でしょう。

関連記事:美容室開業前にチェックしておきたいやることリストと成功の秘訣

美容室の開業を失敗させないための対策

美容室の開業を失敗させないためには、以下6つの対策を覚えておきましょう。

  • 必要な資金を計算したうえで調達する
  • 店のコンセプトを明確に決めておく
  • 採用条件や研修の体制を整えておく
  • 経営の知識やスキルを身につける
  • 店販を強化する
  • 集客を工夫する

しっかり対策することで、長期的に安定した美容室経営が期待できます。では、一つずつ見ていきましょう。

必要な資金を計算したうえで調達する

美容室の開業を成功させるには、必要な資金を正確に計算し、計画的に調達することです。まず、開業に必要な資金として、店舗物件の取得費用や内装工事費用を見積もります。

さらに、運転資金として賃料や人件費など、日常の経営に必要な費用も考慮してください。開業直後は赤字が続くことを想定し、利益が出るまでの間も経営を維持できるだけの自己資金を確保しておきましょう。これにより、予期せぬ支出にも対応でき、安定した経営を実現できます。

店のコンセプトを明確に決めておく

美容室経営を成功させるには、店のコンセプトを明確にすると良いです。顧客にどのような価値を提供するのか、サービスの特色を明確にすることで、競合他社との差別化が図れます。

コンセプトがはっきりしていると、店舗のデザインにも一貫性が生まれ、外装と内装の統一感が高まり、顧客に強い印象を与えるでしょう。また、コンセプトを明確にすることで、スタッフ間でのサービスに対する共通認識が持てるようになり、顧客対応の質も向上します。

採用条件や研修の体制を整えておく

優秀なスタッフを確保し、育成するためには、採用条件や研修体制の整備が必要です。美容専門学生の調査によれば、働きたいサロンの条件として、経営の安定性や良好な人間関係、充実した福利厚生、高い給与・賞与が挙げられています。

これらの条件を整えることで、魅力的な職場環境を提供し、優秀な人材を引き寄せられるでしょう。

また、従業員のスキルアップを図るために、内部研修だけでなく外部講師を招いた講習会の開催も効果的。美容技術や接客の質を高めるため、定期的に研修を実施し、従業員の成長をサポートする体制を整えましょう。これにより、スタッフのモチベーションが向上し、顧客満足度の高いサービスが提供できます。

経営の知識やスキルを身につける

美容室経営を成功させるには、経営に関する知識やスキルは必ず身につける必要があります。美容師としての技術が高くても、従業員の研修体制や経営の評価・改善ができなければ、安定した経営は難しいでしょう。

また、独自の事業計画を立案し、顧客情報を活用して競合美容室との差別化を図るのも大切です。経営スキルを習得するのは、セミナーへの参加や専門書を読む、オンラインコースの受講などがあります。これらを通じ、実践的な知識を得ることで、より確実な経営が可能となります。

店販を強化する

美容室での売上を増やすには、店販(店内販売)の強化も欠かせません。美容室では、専用のシャンプーやトリートメントなど、プロ向けの商品を扱う場合が多く、これらの商品は美容のプロがおすすめするため、顧客に売れやすいのです。

しかし、単に商品を売るだけでなく、顧客との関係性やコミュニケーションを大切にし、適切なタイミングで商品を提案するのが理想でしょう。

例えば、カラーリングした顧客には、カラーリングが長持ちするシャンプーを勧めると良いです。商品の違いや効果を丁寧に説明し、サロン内で試してもらうことで、顧客の購入意欲を高められます。店販が軌道に乗れば、経営の安定化が進みますので、積極的に取り組みましょう。

集客を工夫する

美容室の経営を持続的に成功させるには、効果的な集客方法で工夫しなければいけません。ターゲットとする顧客層に適した集客方法を選び、情報を届ける努力が必要です。

SNSを活用して美容に関する情報を発信し、ホームページを作成して店舗の魅力を伝える集客が基本となるでしょう。また、初回限定のクーポン配布やポイントプログラム、季節限定メニューなど、さまざまなキャンペーンを実施することで、新規顧客の獲得やリピーターの増加を図ります。

特にニュースレターは顧客との関係性を深め、リピーターを確保するための有効な手段です。これらの工夫を通じて集客効果を最大化し、美容室の持続化を目指しましょう。

周囲の美容室と差別化するためにおすすめのメニュー

美容室を長期的に持続化させるためには、他店との差別化が大切。ここでは、差別化するためのおすすめメニューを3つ紹介します。

  • フェイシャルエステ
  • ヘッドスパ
  • ネイル

なぜおすすめなのか、具体的に見ていきましょう。

フェイシャルエステ

フェイシャルエステは、美容室に比較的簡単に導入できる施術メニューです。シャンプーやトリートメントの際にフェイシャルエステを実施すると、顧客の満足度を大幅に向上させられるでしょう。

フェイシャルエステを導入するには専用の機器が必要ですが、新人スタッフでも扱えるように設計されたものが多くあります。さらに、導入時に研修を提供するメーカーも多く、サポートが充実しているため、施術スキルが不足する心配も少なく、安定した利益を見込みやすいのが特徴です。

ヘッドスパ

ヘッドスパは、頭皮のクレンジングやマッサージ、トリートメントをするリラクゼーション施術です。フェイシャルエステやボディマッサージとは異なり、頭皮へのアプローチであるため、美容師の仕事との親和性が高いのです。

ヘッドスパには「炭酸ヘッドスパ」「クリームバス」「オイルヘッドスパ」など多様な種類があり、これらを提供することで競合店との差別化が図りやすくなります。顧客にリラクゼーション効果を提供しつつ、店舗の独自性をアピールできるおすすめのメニューです。

ネイル

女性を主なターゲットにしている美容室では、ネイルサービスの導入もおすすめ。ネイルは髪の施術中に並行してできるため、顧客の滞在時間を有効に活用し、負担を軽減させられます。

ただし、ネイルサービスを提供するためには、専用の設備や道具が必要となり、導入コストが高くなりがち。しかし、一度設備を整えれば、追加のサービスとして顧客の満足度を高め、売上を増加させる効果が期待できます。ネイル技術の高いスタッフを揃えることで、さらなるリピーターの獲得も可能でしょう。

新しいメニューを導入する際の注意点

新しいメニューの導入は美容室の持続的な経営を可能にする戦略ですが、いくつか注意点があります。

  • 導入に必要な費用が高すぎないか
  • スキルに見合っているか
  • スタッフに負担がかかりすぎないか

順番に解説します。

導入に必要な費用が高すぎないか

新しいメニューを導入するときは、導入費用が経営を圧迫しないか慎重に検討しましょう。高額な機器や設備を導入することで、一時的な資金不足に陥り、経営が苦しくなるリスクがあります。

集客がうまくいかない状態で高額なメニューを導入するのは避け、まずは低コストで始められるメニューを選ぶと良いでしょう。経営に余裕が出てきたタイミングで、費用のかかるメニューの導入を検討しましょう。

スキルに見合っているか

新しいメニューを導入するなら、そのメニューに必要なスキルが十分に備わっているか確認してください。例えば、フェイシャルエステやヘッドスパなどは専門的な技術を必要とするため、スキルが不足していると顧客を満足させられず、専門店に顧客が流れてしまうでしょう。

導入前に必要な研修やトレーニングを実施し、スタッフの技術力を向上させてから新しいメニューを導入することで、顧客に高い満足度を提供できます。

スタッフに負担がかかりすぎないか

多くの新しいメニューを導入すると、スタッフの学習負担や業務量が増えてしまいます。これにより、サービスの質が低下したり、スタッフの離職率が上がったりするリスクが生じます。

新メニューの導入は慎重に検討し、必要に応じてスタッフを増員するなどの対策が必要です。スタッフに過度な負担をかけず、全体の業務バランスを保ちながら新しいサービスを提供することで、持続可能な経営を目指しましょう。

美容室の開業は綿密な戦略と準備が大切

いかがでしたでしょうか?美容室の開業が失敗する原因と、その対策方法についておわかりいただけたかと思います。

資金計画や物件選び、人材確保、リピーターの獲得など、さまざまな課題を克服するためのポイントを押さえ、成功への道を切り開いてください。また、周囲の美容室と差別化するために大切なメニュー導入についても、慎重に検討して実施しましょう。

当サイトでは、さらに多くの美容室開業に役立つ情報を提供していますので、ぜひ参考にしてみてください。

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