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フリーランス美容師の月給はどれくらい?収入目安をチェック

2024年09月27日

2024年11月19日 更新

正社員やパートとしてサロンで働くのではなく、フリーランスとして働きたいと考えている美容師の方は多いのではないでしょうか。
そこで気になるのが、月収や年収に関することです。

「フリーランスはどれくらい稼げるの?」と疑問に感じている方のため、収入の目安を紹介していきます。
この記事を読むことで、フリーランスとして働いている美容師の平均的な収入の目安や収入関連の注意点などがわかるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。

フリーランス美容師の働き方について

フリーランスの美容師として働く場合、主な働き方は、業務委託または面貸しです。まずはこれらがどういった働き方なのかから確認しておきましょう。

業務委託

業務委託とは、サロンと業務委託契約を結び、そのサロンに勤務する働き方です。
担当するのは施術のみとなっており、そのために必要な薬剤や備品といったものはサロン側が用意します。

自分が担当した分の売り上げから40~60%前後の歩合で報酬が支払われる形が定番です。施術を担当する時のみ出勤することになるので、一般的な働き方と比較して勤務時間が短くなるのが特徴です。

集客はサロン側が行うことになるので、人気のサロンで働ければ高収入も期待できるでしょう。複数の美容室と業務委託を結ぶことも可能です。

ただし、雇用契約を結ぶわけではないので、社会保険には加入できないことや、求人数はそれほど多くないといった注意点もあります。

面貸し

面貸し(めんかし)とは、美容室のうち、特定の席を借りて営業する働き方です。シャンプー台などの設備は利用できますが、基本的に場所だけを借りる形となるので、集客や接客、各種使用する道具の準備などはすべて自分で行わなければなりません。

特に集客は難易度が高いことから、ある程度固定のファンがついている方などに向いている働き方といえるでしょう。

施術をして得た売り上げから席を借りるのに必要な使用料や手数料といったものを支払います

関連記事:フリーランス美容師とは?3つの働き方とメリット・デメリット

フリーランス美容師の収入目安

フリーランスで働く美容師は、どの程度の収入が期待できるのでしょうか。ここでは、業務委託と面貸しそれぞれで期待できる収入と、各契約の注意点を紹介します。

業務委託の場合の例

業務委託契約を結んで働く場合、自分が施術を担当したすべての売上を基準として報酬が分配されることになります。
美容師が受け取れる目安としては、売上の約半分です。

そのため、1カ月に100万円を売り上げる美容師の場合、単純計算で50万円ほどの月収が期待できることになります。年収にして600万円です。
どの程度が美容師の取り分になるかはサロンによって大きく異なるのですが、売上のバック率は40~50%を目安として考えておきましょう。

具体的な金額を見ていきます。
厚生労働省によると、美容業における客1人平均料金は6,000円程度です。(※)
仮に1日に3人担当し、月に25日働いた場合、売上総額は45万円になります。バック率が40~50%と考えると、このケースでは18~27万円程度が月収の目安です。

※参考:厚生労働省:美容業 結果の概要

業務委託の契約の注意点

業務委託で契約する場合、必ず報酬体系はよく確認しておきましょう。

求人情報を見るとバック率が「40%~60%」のように記載されていることがありますが、このような場合60%の方を期待したくなりますが、ほとんどのケースで低いほうの数字が適用されます。
高いほうの数字が適用されるのは、勤続年数やサロン側が定めた条件を満たしたごく一部の美容師のみです。

また、報酬は税込み、税抜きのどちらで支払われるのかも確認しておきましょう。

それから、基本的に施術に必要な薬剤や備品はサロン側が用意するのですが、無料ではなく、材料費として費用を支払わなければなりません。材料費も含めて報酬が計算されることもありますが、材料費別である場合は売り上げの10%程度が引かれるケースが多いです。

面貸しの場合の例

面貸しの場合の給料は、自身が担当したお客様の売上からサロン使用料・手数料を引いた金額です。個人的に用意しなければならない備品などがある場合は、それらの費用もかかることになります。
また、集客は自分で行わなければならないので、広告宣伝費などの経費がかかるケースが多いです。

こちらも具体的な金額を見ていきます。
サロンの利用手数料は契約するサロンによって大きく異なるので、一概にはいえません。仮にサロン利用料が30%、客1人平均料金6,000円、1日に3人担当、月に25日働いたとした場合を計算してみると、月収は315,000円になります。
ただし、この他に経費も考えておかなければなりません

面貸し契約の注意点

面貸しで契約する場合の注意点として、サロン使用料・手数料によって収入が大きく変わることが挙げられます。サロンの席を借りるだけではなく、お店の薬剤を使用する場合は使用料・手数料の割合が高くなるケースも多いです。

また、業務委託の場合はサロンに来店したフリーのお客さまを担当することもありますが、面貸しの場合は自分で集客しなければなりません。
他にも収入の保証がないこと、自身で細かい収入管理を行わなければならないことなどもよく確認しておきましょう。

フリーランス美容師として成功する人の特徴

すべての美容師にフリーランスが向いているとは限りません。ですが、以下の3つに該当する人はフリーランスの美容師として成功しやすくなります。

営業力に自信がある

フリーランスの美容師は個人事業主の扱いになるため、自身で営業を行う必要があります。そのため、営業力のある方は成功しやすいといえるでしょう。

特に面貸し契約をする場合はフリーのお客さまを担当させてもらうことができないので、100%自分の営業力が成功を左右します。

顧客がたくさんいる

自身のファンともいえる顧客がたくさんいる方は、フリーランスの働き方で高収入が期待できます。業務委託で契約をする場合、指名されるとバック率が80%のように大きくなるサロンも多いです。

自分を選んでくれるお客さまが増えるほど高収入になるので、現在正社員やパートとしてサロンで働いている方は今のうちに多くの顧客を掴んでおきましょう。もちろん、フリーランスになって別のサロンで働くときに現在の顧客が全員ついてきてくれるとは限らないので、このあたりにも注意が必要です。

集客力がすぐれている

フリーランスとして働き始めたあとにどの程度集客できるかは売上と大きく関わります。

例えば、SNSのフォロワーが多い、個人ブログの人気が高いといった方はすぐに注目を集めることも可能です。

また、人脈も関わってきます。インフルエンサーの知り合いに宣伝してもらえる、知り合いに安く広告宣伝を請け負ってくれる人がいるといった強みがあると、成功しやすくなるでしょう。

関連記事:美容師が独立する理由とは?独立のために必要なことも解説

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フリーランス美容師の収入に関して注意したいポイント

美容師の中には、正社員からフリーランスに転向して大幅に収入が伸びた方もいます。ですが、フリーランスとして働く場合は、収入に関する以下の注意点を確認しておきましょう。

福利厚生を受けることができない

正社員とフリーランスで大きく異なるのが、福利厚生に関することです。フリーランスは個人事業主の扱いになることから契約先の福利厚生は受けられません。
例え契約したサロンでいくら福利厚生が充実していたとしても、自分は対象外となることを理解しておきましょう。

保険料や税金なども自分で管理して納める必要があります。これらの費用のことを考えると、フリーランスになって正社員時代よりもほんの少し収入が増えたとしても、結果的に収入面での余裕がなくなってしまうことも珍しくありません。

交通費も支給されないので、自宅から遠いサロンで働く場合は、思いのほか交通費が高くついてしまうこともあります。

また、当然ながら賞与も支給されません。正社員時代よりも月収が少し上がったとしても、賞与も含めて考えるとそれほど変わらなくなったり、年収が低くなったりすることも考えられます。

月収が売上によって変動する

フリーランスの美容師が特に注意しておきたいことといえば、月収の変動に関することです。

正社員として働くのとは異なり、月による変動があります。収入が多い月は50万円を超える方でも、月によっては20万円以下になってしまうケースも十分に考えられるので、注意しなければなりません。

「フリーランスになると収入が増える」と安易に考えるのは危険です。現在の自分の顧客数も含めて、実際にはどの程度の売り上げが期待できるのか考えていく必要があります。

たくさん顧客がついて1日にたくさんのお客さまの施術ができるようになれば、売上を大きく伸ばしていくことも可能です。業務委託で契約して働く場合の一例として、1日に3人(各6,000円)担当し、月に25日働いた場合の月収目安は、バック率が40~50%の場合で18~27万円と紹介しました。
同条件で1日に5人担当できるようになれば、月収は30~45万円まで増えます。年収にすると360~540万円です。
非常に人気がある美容師になると、月収にして100万円以上稼いでいる方もいます。

一方で、思うように顧客がつかず、収入が伸びない方も多いです。もし25日働いても毎日1人(単価6,000円)しか担当できなかったとなれば、月収は6~9万円にしかなりません。
これでは生活がかなり厳しくなってしまうでしょう。

確定申告をする必要がある

個人事業主になるので、自分で確定申告しなければなりません。そのためには売り上げや経費などの細かい収支管理も必要です。
確定申告を助けてくれる会計ソフトやアプリなどもあるので、活用していきましょう。

現実的な収入を考える必要がある

いかがだったでしょうか。フリーランスの美容師として働く場合にどの程度の収入が期待できるのか、どういった美容師は成功しやすいのかなどを紹介しました。
具体的な月収の目安などもご理解いただけたかと思います。

フリーランスは夢のある働き方ではありますが、大成功している人がいる一方で収入を伸ばせず、フリーランスの継続を諦める方もいます。現実的な収入がどれくらいになるか見当が必要です。

やはり実力のある美容師ほど成功率は高まるので、まずは腕を磨くことや、自身のファンを増やすことを重視して取り組んでいきましょう。

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