美容師は稼げない?収入が低い理由や増やす方法も紹介
2025年02月27日
2025年02月27日 更新

美容師の収入は一般的に低いと言われることが多いですが、キャリアアップを図ることで安定した収入を得ることが可能です。
本記事では、美容師の平均年収やアシスタント・店長クラスでの収入の違い、給与が低くなりがちな理由を詳しく解説します。
また、収入を増やす具体的な方法や、資格取得によるキャリアアップの可能性についても解説します。
美容師として収入アップを目指したい方や、将来的な働き方に悩んでいる方にとって参考となる内容です。
美容師は稼げない?収入の実態
美容師の収入は一般的な職業と比べて低いと言われることが多いですが、キャリアの段階や勤務先の規模、雇用形態によって大きく異なります。
特にアシスタント期間は低収入になりがちですが、経験を積み、スキルを向上させることで収入アップのチャンスが広がります。
まず、美容師の平均年収やキャリアごとの収入の違いを詳しく見ていきましょう。
美容師の平均年収
美容師の平均年収は約330万円とされています。
日本の平均年収と比較するとやや低い水準ですが、勤務先やポジションによって大きく変動するのも美容師の特徴です。
例えば、大手サロンや企業規模が大きい美容室に勤めている場合、平均年収は460万円以上になるケースもあります。
また、フリーランスの美容師や独立開業した場合は、600万円以上の収入を得るケースも珍しくありません。
美容業界では、歩合給やインセンティブ制度を導入しているサロンも多く、技術力や集客力によって収入を伸ばすことが可能です。
アシスタント美容師の場合
美容師としてのキャリアをスタートさせると、まずはアシスタントとして勤務するのが一般的です。
アシスタントの主な業務は、シャンプーやカラーの準備、スタイリストのサポートなどで、実際にカットを担当する機会はほとんどありません。
そのため、給与も比較的低く、年収は200万円〜250万円程度が相場です。
アシスタント期間は一般的に2〜3年ほど続き、この期間に基本的な技術を身につけ、スタイリストへの昇格を目指します。
歩合給がつかない場合がほとんどなので、収入を増やすためには早期にスタイリストとしてデビューするのが大切です。
店長クラスの美容師の場合
スタイリストとして経験を積み、一定の指名客を獲得すると、店長やチーフとして店舗運営に関わるポジションに昇格することもあります。
店長クラスの美容師の年収は350万円〜450万円程度が相場とされており、店舗の規模や売上に応じて収入がさらに増えるケースもあります。
また、店長クラスになると施術以外に、スタッフの管理や売上目標の達成、経営戦略の立案などの業務も任されるため、技術力だけでなくマネジメントスキルも求められます。
さらに、フリーランスとして独立したり、自分のサロンを経営することで、年収700万円〜1,000万円以上を目指すことも可能です。
美容師の収入が低い理由
美容師の収入が一般的な水準よりも低いと言われる背景には、いくつかの要因が影響しています。
アシスタント期間の長さや、サロン経営における収支の構造が収益に直結しているのも大きなポイントです。
また、美容業界全体の競争の激化によって価格が抑えられ、人件費の削減につながっている側面もあります。
ここでは、収入が伸びにくい理由について詳しく解説します。
下積み期間の長さ
美容師として働き始めると、まずはアシスタントとして数年間の下積み期間を経るのが一般的です。
この期間は技術習得やサロン業務の基礎を学ぶ重要な時期ですが、収入は低く抑えられています。
アシスタントの給与は固定給制で、指名料や歩合給がつかないことが多く、月給が20万円を下回ることも珍しくありません。
さらに、スタイリストに昇格するにはカットやカラーの技術試験に合格する必要があり、数年の修行を要するため、収入が低い期間が長引く原因となっています。
雇用条件の悪さ
美容師は一般的に労働時間が長く、休日が少ない傾向にあります。
特に土日祝日は繁忙期のため、休日を取得しにくく、ワークライフバランスを確保しづらい職業といえます。
また、基本給に対してインセンティブ(歩合給)が加算される給与体系が主流ですが、歩合の割合が低いサロンでは、努力しても大幅な給与アップが難しいかもしれません。
さらに、価格競争が激しい業界のため、給与水準が抑えられやすく昇給の機会が限られているのも収入が伸びにくい要因となっています。
原価率の高騰(人件費の削減)
美容業界では、シャンプーやカラー剤、パーマ液などの消耗品の原価が上昇傾向にあります。
高品質な製品を使用するサロンでは、施術ごとのコストがかさみ、利益率が圧迫されるのが課題です。
加えて、サロンの家賃や水道光熱費などの固定費が重くのしかかるため、経営を維持するために人件費を抑える動きが強まっています。
その結果、スタイリストの給与が思うように上がらず、美容師全体の平均年収が低くなってしまうのです。
収益構造の厳しさが、給与の伸び悩みの主な要因となっています。
競争相手が多い
美容室の数が増え続ける中で、新規顧客の獲得が難しくなっています。
特に都市部ではサロンの乱立により競争が激化し、安定した売上の維持が難しくなることがあります。
さらに、美容師免許をもつ人が多く、業界内での人材供給が過剰な状況が続いています。
その結果、集客力の差が収入に直結し、固定給や歩合給の給与体系では十分な収益を確保できない美容師もいます。
また、低価格競争の影響で施術料金が抑えられ、サロンの利益率が低下することで、昇給や待遇改善が難しくなる傾向があります。
このように競争の激しさが、美容師の収入を伸びにくくしている大きな要因となっているのです。
美容師の収入を増やす方法
美容師の収入は一律ではなく、スキルや経験、働く環境によって大きく変わります。
業界全体として初任給は低めですが、キャリアを積むことで収入アップのチャンスは十分にあります。
専門性を高めたり、より良い雇用環境を求めて転職することで、収入の向上が期待できるでしょう。
また、副業や独立といった選択肢を視野に入れることで、柔軟な働き方が実現できます。
ここでは、美容師が収入を増やすための具体的な方法について見ていきましょう。
職歴を積む
美容師としてのキャリアを積むことで、経験を重ね、それに伴い収入の増加が期待できます。
アシスタントからスタイリスト、さらに店長やマネージャーへと昇進することで、役職手当や歩合給の増加が見込めます。
また、同じサロンに長く勤務すると、給与がベースアップされる場合もあります。
ただし、昇給のスピードはサロンごとに異なるため、どのようなキャリアプランを描くかが重要になります。
自分のスキルを磨きつつ、確実にステップアップしていくことが、収入増加の第一歩となるでしょう。
SNSを活用して集客力を高める
近年、InstagramやTikTokなどSNSを活用した集客が美容業界で注目を集めています。
従来の集客方法では、予約サイトや口コミに頼るのが一般的でしたが、競争が激化する中で自身の魅力を十分にアピールするのが難しくなっています。
SNSを活用することで、得意な技術や独自のスタイルを視覚的に発信し、より多くの潜在顧客にアプローチできるようになります。
ビフォーアフターの動画やヘアスタイルの変化を紹介することで、技術の高さを直感的に伝えられるでしょう。
また、フォロワーとのコミュニケーションを通じて信頼関係を築くことで、リピーターを増やし、安定した収益につなげることができます。
セットメニューや追加施術を提案する
収益を向上させるには、客単価を上げるのも重要です。
そのため、セットメニューの導入や追加施術の提案が有効となります。
例えば、ヘアカットにヘッドスパを組み合わせたり、カラー施術の際にトリートメントを追加することで、一度の施術でより多くのサービスを提供できます。
こうしたセットメニューは顧客にとってもお得に感じられ、リピート率の向上にもつながるでしょう。
髪質改善メニューや最新のトリートメントなど、付加価値の高いサービスを提案することで、単価を上げることができます。
適切なカウンセリングを通じ、顧客のニーズに応じたメニューを提案することで、自然な形で売上を伸ばせるでしょう。
専門性を高める
美容師の仕事は幅広いため、特定の分野に特化することで高収入を得られます。
例えば、ヘアカラーのスペシャリストやパーマ技術に特化したスタイリストなど、専門分野を極めて指名客を増やすことで、歩合給の増加が期待できます。
また、カット技術やヘアセット、ブライダルヘアメイクなど特定の技術に精通するのも、高単価の施術ができるようになり、収入アップにつながります。
さらに、資格を取得して専門知識を深めることで、他の美容師との差別化が図れます。
雇用条件の良い職場に移る
現在の職場の給与体系や待遇に不満がある場合、転職を検討するのも一つの方法です。
サロンによって給与の仕組みは大きく異なり、固定給が高いところもあれば、歩合制で努力次第で収入が大幅に上がるところもあります。
また、福利厚生が充実しているサロンでは、社会保険が完備され、ボーナスが支給されるため、総収入の向上が期待できます。
転職を考える際は、給与体系だけでなく労働時間や休日の取りやすさなども含め総合的に判断すると良いでしょう。
副業(美容師以外の仕事)も始める
美容師の仕事に加え、副業を取り入れることで収入を補うことも可能です。
最近では、SNSを活用した情報発信や、オンライン講座で美容技術を教える副業が人気です。
また、美容関連のライティングやブログ運営、YouTubeやTikTokを活用した情報発信も収益化の手段になります。
美容業界に関連した副業を行うことで、知識や技術を活かしながら新たな収入源を確保でき、安定した収入の確保につながります。
フリーランスや経営者として独立する
最終的に、美容師として収入を大きく伸ばす方法の一つが、フリーランスとして独立することです。
独立すれば、サロンの給与体系に縛られることなく、自身の働き方や料金設定を自由に決められます。
特に、人気のあるスタイリストは独立後に固定客を獲得し、高収入を得ることが多いです。
また、自分のサロンを開業すれば、経営者としての収入を得られるだけでなく、事業の規模拡大に応じて利益を伸ばすことも可能です。
ただし、独立には初期投資や経営スキルが必要なため、事前の準備や学習が欠かせません。
美容師の収入アップが目指せる資格
美容師として収入を増やすためには、技術力を高めるだけでなく、専門的な知識を身につけるのも重要です。
ヘアカラーの知識を深めることで、より多くのお客様に満足してもらい、指名数やリピート率を向上させることができます。
そのため、ヘアカラーに関する資格を取得するのは、収入アップにつながる有効な手段の一つです。
ここでは、美容師としてのスキル向上と、収入向上にも役立つ資格を紹介します。
パーソナルカラリスト検定
パーソナルカラリスト検定は、色彩の知識や配色理論を学び、個々の肌色や雰囲気に合ったヘアカラーを提案する力を養う資格です。
資格を取得することで、髪色だけでなくメイクやファッションに至るまで、トータルコーディネートの視点からアドバイスできるようになります。
この資格を取得することで、美容師としての提案力が向上し、お客様からの信頼を得やすくなります。
試験は会場受験だけでなく、在宅受験も可能なため、仕事と両立しながら資格取得を目指せるのも大きなメリットです。
ヘアカラリスト検定
ヘアカラリスト検定は、ヘアカラー技術の専門性を高めるのを目的とした資格です。
ヘアカラーに関する知識や技術を習得し、お客様にカラー提案できる力を養います。
髪を染めるだけでなく、髪質やダメージレベルを見極めながら施術する技術が求められ、カラーリングのプロフェッショナルとして活躍できるようになります。
資格を取得すると、ヘアカラーに特化した美容師としての価値が高まり、指名客が増え、単価の向上が期待できます。
美容専門学校の中には、在学中からヘアカラリスト検定の取得を目指せるところもあり、早い段階でキャリアアップの準備を進めることができます。
美容師は努力時代で稼げる仕事
ここでは、美容師の収入の実態や給与が低くなりがちな理由について解説しました。
美容師は下積み期間が長く、雇用条件や原価率の影響を受けやすいため、収入が伸びにくい職業といわれています。
しかし、職歴を積み、専門スキルを高めることで、より良い条件の職場へ転職したり、独立したりすることが可能になり、収入アップを目指せます。
また、資格取得や副業も検討すれば、新たな収益の柱を作れるでしょう。
計画的にキャリアを築き、自身の可能性を広げることが成功のカギとなります。
美容室開業の支援・美容師独立支援ならhakoにご相談ください。

hakoは、独立を目指す美容師の美容室開業やその他美容サロン開業を支援しています。
開業資金0円、全国どこでも開業相談可能です。
美容に関する仕事をされていて、独立を検討している方は
お気軽に無料相談でお問い合わせください。
\いつでも無料相談受付中!LINE登録はこちら/
LINE公式アカウント|美容室開業ならhako
