レンタルサロンとは？メリット・デメリットと選び方のポイント

店舗を構えることなく営業したい美容師の方にとって選択肢の一つとなるのが、レンタルサロンです。しかし、具体的にどういったものなのかよくわからない方もいるでしょう。

そこで今回は、レンタルサロンに興味がある方のため、特徴やメリット、デメリットなどを紹介します。
この記事を読むことによってレンタルサロンとは何かがわかるほか、利用するサロン選びのポイントなどもわかるようになるので、ぜひ参考にしてみてください。

レンタルサロンについて

レンタルサロンとは、利用する予定がある時のみ借りられるスタイルのサロンのことをいいます。
必要な設備などはすでに備え付けられているので、準備するものは最小限で済むでしょう。

自分でテナントを契約するとなるとまとまった費用が必要ですし、購入しなければならないものも多々あります。
サロンでサービスを提供したいけれど、テナントを契約するのは難しいと感じている方から人気です。利用する際は事前に予約が必要になります。

レンタルサロンの料金体系

利用するレンタルサロンによって料金体系は大きく異なります。
一般的には1時間当たりいくらといった費用が設定されているおり、費用相場は1,000円～数千円程度です。

サロンの立地や、導入されている設備などによっても料金が変わってきます。どの単位で契約するかはサロンによって違い、1時間単位、1週間、1カ月など、さまざまな選択肢を用意しているところもあります。

また、中には歩合制を取り入れているサロンもあるので、どういったものか確認しておきましょう。
歩合制は、売上に応じた割合を支払う形の契約です。

毎回利用料を計算しなければなりませんが、売り上げがそれほどない場合は支払う金額も大きくありません。例えば、これから新規にお客さんを探していく必要がある方でも、歩合制であれば検討しやすいのではないでしょうか。

費用に関してはトラブルにつながってしまうこともあるので、詳しく確認しておきましょう。

レンタルサロンのメリット

レンタルサロンを利用することによって、どういったメリットがあるのでしょうか。代表的なこととして以下4つが挙げられます。

メリット①初期費用を抑えられる

特に大きいのが、初期費用を抑えられることです。レンタルで契約する場合、個人店舗を構えるのと比較して大幅に費用を抑えられるため、資金的な余裕が十分ではない方でも検討しやすくなります。

店舗を構えるとなると、内装やインテリアなどにもこだわらなければなりませんが、多くのレンタルサロンではこういったものもある程度はそろっています。

利用するたびに費用はかかりますが、家賃のように毎月の固定費はないので、ランニングコストを抑えて働けるのはメリットといえるでしょう。
もちろん、備品などの購入代金は必要となるので、0円からのスタートは難しくなりますが、低コストで始めることが可能です。

メリット②自由度の高い経営を行える

店舗を構える場合、立地の影響を大きく受けてしまいます。
一方で、レンタルサロンの場合は毎回同じところを利用する必要がないので、自由度の高い経営につなげることが可能です。

例えば、お客さまが住んでいる所の近くのレンタルサロンを利用してサービスを提供することもできます。場合によっては、複数の場所でサロンを開業することもできるので、自由度は高いといえるでしょう。

メリット③立地が良いところを選べる可能性がある

立地環境が良いサロンは、どうしても家賃が高額です。新しく建物を建てる場合も同様に高額な費用がかかってしまいます。

一方、レンタルサロンであれば好立地にあるサロンでの開業も可能です。近年、レンタルサロンの数は増えており、エリアの選択肢も増えました。
立地条件の悪いところと比較すると利用料金は高くつくことがありますが、それでも自身で店舗を構えるのと比較すれば大幅に費用を抑えて好立地で開業できます。

メリット④必要なときだけ営業できる

レンタルサロンは、自分にとって必要な時だけ営業できるのも特徴です。例えば、本業が別にある方の場合「副業で同日だけ営業したい」といった選択肢も選べます。

自分で店舗を構えている場合は月々の家賃の支払いなどもあるため、こうした働き方は難しくなるでしょう。
店舗を構えているのに営業日が不規則なサロンは、なかなかお客さまも付きません。

自分のペースで必要な時だけ営業したいと考えている方にもレンタルサロンが向いています。

関連記事：フリーランス美容師とは？3つの働き方とメリット・デメリット

レンタルサロンのデメリット

レンタルサロンを利用するにあたり、どういったデメリットがあるのかも確認しておきましょう。
以下4つは特に注意しておきたいポイントです。

デメリット①サロンの形態が限定される

レンタルサロンはあくまで借りる形で契約するので、自分の好きなようにお店を改造したり、設備を充実させたりするのが難しくなります。
そのため、サロンの形態が限定されてしまう点に注意が必要です。

比較的自由な営業が行えるように、備品や消耗品を充実させているレンタルサロンもあります。ただ、それらを利用する場合は別途費用が発生することになるので、サービスを充実させようとするほどコストが高くついてしまうケースが多いです。

デメリット②集客のハードルが高い

レンタルサロン側では集客のお手伝いをしてくれるわけではないため、自身で集客しなければなりません。
しかし、レンタルしている立場なので、表に看板を出すことは難しく、利用規約で住所登録もできないと定めているサロンもあります。

こういった環境で影響する場合、お客さまから何となく怪しいと思われてしまう可能性も十分にあるでしょう。

従業員を雇って複数人で対応する場合は急な予約も受け付けやすくなりますが、1人で対応しなければならないのでそういったことは難しく、使い勝手が悪いと思われてしまうこともあります。
これら人より集客のハードルが高いのはデメリットです。

デメリット③売上が安定しない可能性がある

集客のハードルが高くなると、心配されるのが売上です。うまく集客できたタイミングとそうでない時では、売上が大きく変わることが考えられます。
基本的にレンタルサロンを利用したビジネスは小規模なものになるので、大規模な経営と比較すると売り上げが安定しにくいのがデメリットです。

デメリット④経理業務や仕入れなど事務作業が増える

レンタルといえどサロンを始めることになるので、事務処理などが必要になります。
個人で行う場合、それらをすべて自分で対応しなければなりません。
細かい作業になるので、苦手な方にとってはデメリットに感じやすいです。

レンタルサロンを選ぶ際のポイント

レンタルサロンはさまざまな選択肢があります。その中からどのサロンを選ぶのかは売上を所有する非常に重要なポイントです。
ここでは、サロンを選ぶ際に注目したい4つのポイントを紹介します。

ポイント①ターゲットにするお客さまの行動範囲から場所を選ぶ

まず初めに、主婦や働いている方、学生など、どの層をターゲットにするのか検討しなければなりません。

例えば、主婦をターゲットにするのであれば住宅地にあるレンタルサロンを選ぶと良いでしょう。

学生を対象とするのであれば、大学の近くにあるレンタルサロンが選択肢に挙がります。
反対に、学校が近くにない住宅地で学生をターゲットとしたサービスを提供するのは難易度が高くなってしまうので、注意しましょう。

また、人気の立地を選んだ場合、週末は予約が取れなくなってしまうこともあります。
ターゲットとするお客さまの行動範囲に合った場所に気になるサロンが見つかったとしても、予約が取れなければ営業できないので、注意しなければなりません。

ポイント②設備や備品の充実度を確かめる

選択するレンタルサロンによって設備や備品の充実度は全く異なります。そのため、事前にどの程度充実しているか確認しておきましょう。
どうしても必要な設備が導入されていない場合は、自分で用意しなければなりません。

ただ、設備や備品が充実しているほどレンタル料金が高額になるケースが多いので、予算も含めて考える必要があります。

ポイント③利用料金が適切かを確認する

レンタルサロンによって利用料金は異なるので比較は難しいのですが、相場と比べてあまりにも高額なところは避けておいた方が良いでしょう。
相場よりも高いか判断するためには、複数のレンタルサロンを比べる必要があります。

料金は立地条件や設備の充実度などが影響しているので、比較する際は条件をそろえた方がわかりやすいです。
また、利用料金だけではなく、万が一の時のことを考えてキャンセル費用も確認しておきましょう。

ポイント④事前に見学・下見する

気になるサロンが見つかったら、契約する前に直接足を運び、見学や下見をすることをおすすめします。
特に、1カ月など長期間に渡って契約する場合は慎重になったほうが良いので、可能な限り行ったほうが良いでしょう。

すべてのサロンが見学に対応しているわけではありませんが、周辺の下見であれば自由に足を運べるので、外観や雰囲気、駅からのアクセスなどをチェックしてみてはいかがでしょうか。
内部の見学ができる場合は、導入している設備の種類や質も含めて確認しておきましょう。

レンタルサロンで開業するのはおすすめ？

レンタルサロンで開業することをおすすめできる人とできない人がいます。
メリットだけではなくデメリットも含め総合的に判断し、自分に向いているのか考えなければなりません。

例えば、できるだけ初期費用を抑えたい方、開業リスクを抑えたい、副業として週末や隙間時間だけ営業したいといった条件に当てはまる方であればおすすめです。

基本的に各種仕入れや予約の管理、営業、接客、会計に至るまですべて行わなければならないため、それなりの知識も必要になります。
まずは自分がレンタルサロンで開業した場合、本当にやっていけるのか考える必要があるでしょう。

関連記事：フリーランス美容師の月給はどれくらい？収入目安をチェック

初期費用を抑えて始めたい方にぴったり

いかがだったでしょうか。レンタルサロンとは何か、どのようなメリット、デメリットがあるのかなどを紹介しました。
サロンを選ぶ際のポイントなどもご理解いただけたかと思います。

店舗を構えるのと比較して大幅に初期費用を抑えられるので、検討しやすいでしょう。
ただ、一口にレンタルサロンといってもどこを選ぶかによって期待できる売上や料金、利用できる設備などが変わってきます。気になるサロンを比較しながら選んでみてください。

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