自宅美容室で失敗してしまう6つの原因と成功のポイントについて

2025年02月26日

2025年02月26日 更新

独立して自宅で美容室を開業したいと思っている方に向けて、自宅美容室で失敗する原因について解説します。
美容室で働いていて独立したい…。そのようなときに候補にあがるのが「自宅美容室」ではないでしょうか?しかし、自宅美容室で失敗しないのか、利益を上げられるのかと不安に感じる方も多いでしょう。

そこで今回は、自宅美容室で失敗する原因と成功のためのポイントについてご紹介します。実際に失敗した事例も掲載していますので、参考にしていただければ、自宅美容室を成功させるためのコツが分かるでしょう。

自宅経営の美容室の廃業率

美容室の廃業率は、1年以内で約60%、3年以内で約90%と報告されています。
実際には中小企業美容室のデータではありますが、調査対象の88.7%が個人経営でした。そのため自宅経営美容室の廃業率も、ほぼ同等と言えるでしょう。

出典:J-Net21:美容室

調査対象を個人経営のみとして廃業率を算出すると、1年以内が約53%、3年以内が約79%です。
つまり、自宅経営の美容室を開業し、3年以上経営を続けられる自宅美容室は、ごく少数と考えられます。

自宅経営の美容室が失敗してしまう原因

それでは自宅経営の美容室が失敗してしまうのには、どのような原因があるのでしょうか?
主な6つの原因を解説します。

原因1:顧客ターゲットの分析不足

まずは顧客ターゲットの分析が不足していることです。
美容室経営を成功させるには、ターゲット層を明確に絞り込んで集客を行っていくことが欠かせません。
なぜなら、ターゲット層のニーズによって美容室のサービスやメニューが変わるためです。

売上を伸ばすには、より多くの顧客を獲得したいと考えるでしょう。
しかし幅広いニーズに対応しようとすると、競合サロンとの差別化が難しくなり、結果的に狭いターゲット層の深いニーズに対応できるサロンに顧客が流れてしまうこともあります。
顧客ターゲットの分析が不足していると、「特徴のない美容室」になり、自宅美容室経営において失敗しやすくなります。

原因2:自店舗の魅力やこだわりがアピールできていない

自店舗の魅力やこだわりを押し出せない場合も、経営難に陥りがちになります。
ひとつ前の項目で解説した内容と関連しますが、ターゲット層にとって魅力的に映るアピールができていないことが原因です。

たとえば30代女性をターゲットにした美容室で、ブライダルエステを打ち出すなら需要があるでしょう。しかし50代女性をターゲットとした場合、ターゲットとサロンの魅力が食い違うことになります。

あらゆるメニューに幅広く対応できるサロンは、独自の強みが伝わりにくくなります。
自店舗の魅力やこだわりを見つけて、アピールできるようにすることが大切です。

原因3:自宅の生活感が出てしまう

自宅美容室の失敗としてありがちなのが、生活感が出てしまうことです。
たとえば施術室に行く前にキッチンや洗面所が見えたり、家の中が片付いていなかったりすることがあげられます。家族の生活音が聞こえてしまうこともあるでしょう。

生活感のある空間は、お客様にとって「非日常を味わえない空間」となってしまいます。サロンに訪れるお客様は、サービスとともに「日常では味わえない体験」を求めているものです。
そのため、自宅の生活感があふれる空間では、満足してもらうことが難しくなります。

原因4:料金設定が適切ではない

料金設定に問題があることも、自宅美容室での失敗の原因になります。
料金が高すぎるとお客様に敬遠されてしまいますが、料金が安すぎても利益が上がりません。つまり適切な料金設定をすることが、自宅美容室の成功の秘訣です。

提供できるサービスに対して、適切な料金設定でなければお客様に利用してもらえません。サービスと料金のバランスが取れているかを常に確認することが重要です。

原因5:リピート施策を行っていない

自宅美容室で失敗する原因として、リピート施策を行っていないこともあげられます。美容室の経営を順調に進めるには、リピーターの獲得が必要となるためです。

美容室で新規顧客を獲得するには、宣伝や営業にコストがかかります。しかしリピーターは、満足度の高いサービスを提供し、適切な施策を講じることで獲得できます。新規顧客獲得よりもコストをかけずに行えるでしょう。
そのためリピート施策を行わず、新規顧客獲得を重視する自宅美容室は失敗しやすくなります。

原因6:経営者としての意識が低い

最後に、経営者としての意識が低いことも原因のひとつだと考えられます。
自宅美容室を開業する方は、ほとんどの場合、美容師としての経験を積んでから独立した方です。そのため「美容師としての意識」はあっても、「経営者としての意識」には欠けているケースが少なくありません。

自宅美容室を開業するなら、美容師であり経営者であるべきです。
経営者として、美容室の経営目的やサロンの強み、サービスの価値を把握しなければなりません。また財務管理に関する知識も必要でしょう。
経営者としての意識が高くなければ、自宅美容室を開業しても失敗してしまう可能性が高まります。

自宅経営の美容室が失敗した具体例

自宅美容室経営に失敗する原因はさまざまです。
そこで実際に失敗した事例を確認して、どのようなケースで失敗するのかを学んでいきましょう。

事例1:大手のマネをしてしまった

大手のマネをしてしまうのは、よくある自宅美容室経営失敗事例です。
サロンの強みを見つけられず、大手のマネをしてしまうケースはよく見られます。メニューやサービスを大手と同じような内容にして集客をはかろうとするケースです。

大手美容室と同じことをしていれば、同じように集客できると思われる方が多いのかもしれません。
しかし同等のサービスやメニューを提供している大手がライバルとなっては、知名度や宣伝力の違いがネックになります。当然、知名度や宣伝力は大手の方が上なので、お客様は大手の方に多く集まってしまうことに。

大手を模倣すると、集客力が低下し、売上も伸びにくくなります。しかしサロンの魅力を見つけられずに、大手のマネをして失敗してしまう事例は非常に多く見受けられます。

事例2:店舗へのアクセス情報が少ないため顧客がたどりつかなかった

店舗へのアクセス情報が少なく、店舗にたどり着けないため失敗してしまう事例も少なくありません。
自宅美容室特有のデメリットとして、「立地がわかりにくい」という点があげられます。
一見すると一般住宅でしかないところで開業する方もいるでしょう。するとお客様は、どこで美容室をやっているのかわからず、そのまま利用を諦めて帰ってしまうことがあります。

ただし自宅であれば、プライバシーの確保もしたいところでしょう。
そのためアクセス情報が曖昧になり、お客様を逃がしてしまうことがあります。特に入り組んだ住宅地に自宅がある場合、アクセス情報を詳しく掲載しないと失敗する可能性があります。

事例3:技術を磨くことに注力して経営面をおろそかにした

続いては、技術を磨くばかりで、経営面をおろそかにしてしまったという事例です。
美容室ですから技術を磨くことも大切でしょう。しかし美容室を経営する以上は、経営面も同じくらい大切にしなければなりません。

経営を順調に進めるには、技術・サービス・経営のいずれも必要です。
美容師としての技術を磨くことにばかり集中してしまって、経営がおろそかになってしまうと失敗につながります。

自宅経営の美容室が失敗しないためのポイント

それでは、自宅経営の美容室で失敗しないために、どのような点に注意すべきでしょうか。
特に意識したい6つの重要ポイントについて解説します。

ポイント1:適切な価格設定を行う

まずは価格設定を適切にすることを意識しましょう。自宅での美容室経営を失敗してしまう原因のひとつであるのが、価格設定の不適切さです。

価格設定では、経営と生活の両方を支えられる利益を確保することが重要です。消耗品や水道光熱費、生活費を売上から差し引いて、利益が残るようにしなければなりません。
そして1日に対応できるお客様の人数を考え、客単価を算出すれば価格設定をしやすくなるはずです。
もし価格を高くするなら、技術力はもちろん、サービス面での充実をはかってお客様満足度を高めるべきでしょう。
自宅美容室の失敗を防ぐには、まず適切な価格設定を検討しましょう。

ポイント2:こだわりやコンセプトを決める

こだわりやコンセプトを決めることも大切なポイントです。
美容室は全国で25万件あるとされており、コンビニエンスストアの数よりも多いと言われています[1]。そこで数ある美容室の中から選ばれるには、こだわりやコンセプトが明確になっていることが重要です。

こだわりやコンセプトが明確な美容室には、特化した部分に魅力を感じたお客様が集まります。たとえばリラクゼーションにこだわれば、癒やしの時間を求めるお客様が来店されるでしょう。カラーにこだわりがあるなら、他店では実現が難しい特殊なカラーを求めるお客様が集まる可能性があります。

こだわりやコンセプトを明確にすることは、他店との差別化につながります。
さらに自分に合った美容室であれば、お客様がリピートしてくれることも期待できるでしょう。
こだわりやコンセプトを決めることは、自分が経営する美容室に適したお客様を集めるために必要なことです。

ポイント3:店舗の内装にこだわる

自宅美容室での経営失敗を避けるには、店舗の内装にこだわることもポイントのひとつです。
自宅で開業すると、生活感が出やすいためです。

しかし内装にこだわれば、お客様は非日常の空間を体験できるはずです。美容室には癒やしやリラクゼーションの要素も含まれるため、非日常の空間を用意することも欠かせません。
店舗の内装にこだわれば、自宅美容室であっても、テナントを利用している美容室と同等の位置に立てるでしょう。

ポイント4:ターゲット層を明確にする

続いての成功のポイントは、ターゲット層を明確にすることです。
最初に解説したように、自宅美容室経営が失敗する要因のひとつであるのが、顧客ターゲットの分析不足。ターゲット層を明確にすれば、提供するメニューやサービスもターゲットに合ったものになっていきます。

20代会社員女性をターゲットにする場合と、50代主婦の女性をターゲットにするのとでは、メニューやサービスも変わるはずです。まずはターゲット層を明確にすることが重要です。

ポイント5:定期的にお店の情報を発信する

定期的にお店の情報を発信することも、自宅美容室の成功には欠かせません。
たとえばウェブサイトやSNS、美容室ポータルサイトなどを利用して、キャンペーン情報などを発信すると効果的でしょう。もちろんハガキなどのDMでも構いません。

最新の情報が発信されていると、お客様からの信頼度が高まります。また利用しようかと迷っていた潜在層に対してのアプローチもできるかもしれません。
定期的にお店の情報を発信することは、新規顧客獲得・リピーター獲得に対して効果を発揮します。

ポイント6:経営者としての自覚を持つ

最後のポイントは、経営者としての自覚を持つことです。自宅美容室を開業する方の多くが、雇用された後に独立した美容師でしょう。そのため経営者としての自覚に乏しい方も少なくありません。

自宅美容室経営で失敗しないためには、根本に「経営者としての自覚」があることが必要です。
美容師でありながら経営者であるとの自覚を持って経営に取り組めば、自宅美容室の失敗を避けやすくなるでしょう。

まずは自宅美容室での経営失敗の原因を知って

いかがでしたでしょうか?この記事を読んでいただくことで、自宅美容室経営に失敗する原因と成功のためのポイントがご理解いただけたと思います。
美容室の廃業率は低いとは言えませんが、コツを押さえておけば、自宅美容室経営にも失敗しにくくなるでしょう。

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[1]参照:J-Net21:美容室

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